春日山原始林を未来へつなぐ会では、継続的に原始林での保全活動を行なっています。
今年も、ナラ枯れ対策のトラップ設置を行いました。
春日山原始林は、シイ・カシを中心とした常緑広葉樹林ですが、これ等の木々に「カシノナガキクイムシ」という甲虫が入り、甲虫が持っている菌により木が枯れてしまう「ナラ枯れ」が発生しています。
こちらでも紹介しています。https://kasugatsunagu.com/now
2016年から2018年までは、多くの木が枯死し、原始林内に広範囲に被害がありましたが、現在では減少傾向にあります。
奈良県では、予防対策として薬剤の樹冠注入を行うなどの対策をしており、つなぐ会では、トラップの設置による捕獲を行なっています。
捕獲自体は、周辺の個体数の把握ができないので効果を疑問視する傾向もありますが、減少傾向にある現在では、保全とモニタリングの意味も込めて活動を継続しています。
今は気候も良いので気持ちよく作業ができています。
そのほか、原始林内に設置した保護柵の点検なども行っています。またこちらで報告しようと思います(杉山)
新型コロナウイルスの感染拡大状況下ではありますが、春日山原始林を未来へつなぐ会では、保全ワーキンググループによる活動をスタートしています。
屋外での活動であること、少人数のグループに分かれ、手指消毒やマスクの着用など対策を講じて実施しています。
活動内容は、これまで通りナラ枯れ対策としてトラップの設置を行うとともに、原始林内35箇所の植生保護柵の点検・整備作業のほか、ナンキンハゼの実生駆除作業などを行う予定です。
5月には今年度最初の活動を実施し、トラップの設置を行いました。
ナラ枯れについては、つなぐ会の活動においては、ここ数年でカシノナガキクイムシの捕獲数が減少し、ナラ枯れ被害もひと段落という予想もありますが、
このトラップ設置によって、原始林内でのカシナガがどの程度発生しているかをモニタリングすることも目的の一つとしています。
また、春日山原始林の保全活動で最も重要なのが、植生保護柵の点検作業です。原始林内の実験区は35箇所で今年度新規に大きな柵を設置予定ですが、現状では春日山原始林の植生回復に向けた取り組みとして効果的なのはこの保護柵による防除のみです。35箇所というと非常に多いように感じるかもしれませんが、原始林全体の面積からすれば微々たるもの。柵の設置自体が実験区の位置づけとなっているため致し方ないのですが、この範囲をどのように広げていくかが重要です。
ご無沙汰しています。
新型コロナウイルスの影響により、活動自粛をしておりましたが、5月末より徐々に活動を再開しています。
保全活動については、例年実施しているカシノナガキクイムシによるなら枯れ防除とモニタリングの意味を込めて設置しています。
一昨年以降、捕獲数が減少傾向にあり、今年度の捕獲が少なくなればナラ枯れ対策は不要になるのではないかと考えています。
2回ほど少人数で実施した後、昨日は久しぶりにワーキングの皆さんで作業。20名以上に参加いただきました。
集合写真も少し距離をとってパチリ。
雨の季節となりましたが、久々の森でみなさん設置作業に取り組んでいただきました。
6月中に設置完了を目指し、7月以降は捕獲状況を確認できればと思います。
普及啓発活動については、次のポストをご覧ください。