第50回となる「世界遺産春日山原始林観察会」夏の恒例となりつつある夜の森の観察会を開催しました。
暑い暑い日がつづいていますが、少しだけ気温が低くなってきた夕方18時に春日山原始林の麓、水谷神社近くに親子連れを中心に30名以上が集まりました。
今回も講師は奈良教育大学の小長谷先生。
夜の森の注意点を共有して原始林へと移動します。
途中、つなぐ会スタッフから、春日山の特徴であるどんぐりのなるカシの木の解説や、木々の大きさ、葉っぱに触れて匂いを嗅いだり、春日山原始林の歴史に触れながら歩きます。途中で現れたニワハンミョウも観察。森の中はちょっと涼しい空気が流れています。

ライトトラップの設置ポイントまで移動して、先生とスタッフでトラップを設置。虫はなんで光に集まるのか?と言うことを交えて解説していただきました。
設置時点では、まだ森は明るい夕暮れ時。そこからはつなぐ会スタッフが誘導して森を歩き暗くなるまで待ちます。

ヒグラシの蝉時雨のなか遊歩道を夕焼けが少しのぞく場所まで歩いて移動。そこで腹ごしらえと休憩。シートを広げて座ったり寝転んだりしながら暗くなるのを待ちます。
日が沈みあたりが少し暗くなってくると、蝉の声が少し小さくなり、カラスたちが森へ帰ってくる声、そして、ホーホーとアオバズクの声も聞こえました。

日は沈み暗くはなりましたが目が見えないほどではないので、あかりを付けずに歩きます。月明かりの森の風景、森が開けた空には星も見え始めていました。
小さなお子さんはそれでもちょっと怖かったようで、途中空ライトを照らしトラップまで。いよいよ、お楽しみの昆虫観察です。


集まっていたのは、ミヤマクワガタ(♀)、スジクワガタ(♂)キマダラカミキリ、ノコギリカミキリ、コガネムシ仲間など、甲虫類が目立ちました。
そのほか、モモスズメや小さな蛾たち、蜂の仲間、セミ、カメムシの仲間など小さな虫がたくさん登場し子どもたちは、大興奮。
小長谷先生の解説を真剣に聞き入る子や、トラップに張り付いて新しい虫が来ていないか探し回る子たちが楽しみました。
普段は体験することのない、夜の森での体験が、子どもたちの大切な思い出として残れば良いなと思いました。
梅雨ですが、暑い日々が続きますね!
少し先の予定になりますが、次回の観察会の情報をお送りします。
今年で3年目となります。夜の森の観察会です。
こちらは、「奈良さとやまSUMMERキャンペーン2025 夏休みの宿題大作戦」に参加しています。
実はすでにこちらの方からお申し込みが入っていまして(汗)
定員が間近の状況となっております。お申し込みはお早めに。
第50回 世界遺産春日山原始林観察会
春日山の昆虫と夜の森

講 師 小長谷 達郎 氏(奈良教育大学准教授)
夜の森ってどんな雰囲気だろう。夕暮れ時から春日山原始林に入り夜の時間を過ごします。
昆虫等を集める「ライトトラップ」を行います。昆虫の専門家の先生と一緒に観察をしましょう。
※観察のみです。春日山原始林での昆虫の採集は禁止されています。
開催日 8月1日(金)18:00〜20:30(予定)
時 間 18:00〜20:30頃
集合解散 水谷茶屋横
https://goo.gl/maps/BC7rVzp1LGTSt4EUA
参加対象 小学生以上(小学生以下は保護者同伴)
定 員 30人(定員になり次第締め切り)
参加費 お一人 500円(当会会員は無料)
持ち物 懐中電灯、筆記用具、飲み物、軽食、
UVカットのメガネ・サングラス(あれば)
申込み 定員に達したため受付を終了しました。
降水確率50%と催行規定ギリギリの曇天の朝、総勢20名による観察会がスタートしました。「春日山原始林ジュニア博士」も2名が参加、今年度最初の活動となります。

本日の講師は「糞虫王子」こと、ならまち糞虫館館長の中村圭一さん。糞虫が多く見つかる場所がいいですねということで、今回は春日山原始林を飛び出し、シカの糞が豊富な飛火野が舞台です。
最初に、中村さんから「最初は明るい芝の草地、次に暗い林の中、さらに落ち葉が積もった湿度の高い場所、と違った環境で糞虫を探し、それぞれで見られる種類を観察しましょう」と説明を受けます。
「糞虫はシカの糞に含まれる繊維は食べ残すので、そのパフパフした繊維の近くにある穴の空いた糞の中に潜んでいることが多い」と糞虫探しのコツも教わります。糞虫が入った糞には必ず穴があり、小さい虫なら穴も小さく、体が大きければ穴も大きいそう。さっそくピンセット片手にしゃがみ込み、目星をつけた思い思いの糞をホジホジし始めると、すぐに小さな糞虫がゾロゾロ見つかりました。中村さんから借りたファイルでウスイロマグソコガネであることをみんなで確認します。

さらに、奥のうす暗い林へ移動。光が少なく、糞をほじっても中に虫がいるのかどうかも見えにくいほどです。中村さん持参のペンライトでジュニア博士が手元を照らす中、大きめの穴の開いたやわらかな糞を小さなスコップでかき分けていく中村さん。すると、大豆サイズの黒くて大きな糞虫が何匹も現れました。カドマルコエンマコガネです。前胸の角がとんがっているのが特徴だそうで、まるでとがった肩パッドが入っているように見えます。糞の下にまで穴を掘って深く潜り、その穴に糞を持ち込んで卵を産みつける特性をもっているそうです。

続いて、鹿苑の奥の落ち葉が溜まった湿った場所に移って観察を開始。足元ではヤマビルも待ち構えているので要注意です。あちこちに目を凝らすうちに、参加者の方が瑠璃色に輝くオオセンチコガネ、通称ルリセンチコガネがたくさんかたまっているスポットを発見し、大盛り上がり!頭の先まで同じ色で光っているものがオスだと教わりました。

他にもゴホンダイコクコガネ、マエカドエンマコガネ、ナガスネエンマコガネなど多くの糞虫が見つかり、心配した雨に降られることもなく無事観察会は終了。参加されたみなさんの満ち足りた顔が印象的でした。