春日山原始林を未来へつなぐ会

事務局日誌

令和3年度の保全活動をスタートしています。

新型コロナウイルスの感染拡大状況下ではありますが、春日山原始林を未来へつなぐ会では、保全ワーキンググループによる活動をスタートしています。
屋外での活動であること、少人数のグループに分かれ、手指消毒やマスクの着用など対策を講じて実施しています。
活動内容は、これまで通りナラ枯れ対策としてトラップの設置を行うとともに、原始林内35箇所の植生保護柵の点検・整備作業のほか、ナンキンハゼの実生駆除作業などを行う予定です。

5月には今年度最初の活動を実施し、トラップの設置を行いました。
ナラ枯れについては、つなぐ会の活動においては、ここ数年でカシノナガキクイムシの捕獲数が減少し、ナラ枯れ被害もひと段落という予想もありますが、
このトラップ設置によって、原始林内でのカシナガがどの程度発生しているかをモニタリングすることも目的の一つとしています。

また、春日山原始林の保全活動で最も重要なのが、植生保護柵の点検作業です。原始林内の実験区は35箇所で今年度新規に大きな柵を設置予定ですが、現状では春日山原始林の植生回復に向けた取り組みとして効果的なのはこの保護柵による防除のみです。35箇所というと非常に多いように感じるかもしれませんが、原始林全体の面積からすれば微々たるもの。柵の設置自体が実験区の位置づけとなっているため致し方ないのですが、この範囲をどのように広げていくかが重要です。