春日山原始林を未来へつなぐ会

お知らせ

【レポート】第40回世界遺産春日山原始林観察会 野鳥編

第40回の観察会。当初は6/11を予定しましたが雨天のため順延。
これが功を奏して、6/25(日)は曇り空でしたが暑すぎず気持ちの良い1日となりました。

講師は、野鳥の会奈良支部の楺井千代子さん。
集合場所の春日大社国宝殿カフェの前のコシアカツバメの巣の観察からスタートしました。

ゆっくり鳥の声に耳を澄ましながら、進みます。春日大社の境内では、カラスの種類について解説。もともと山や森に棲息しているハシブトガラスと、河原などに棲息しているハシボソガラスの違いを学びました。

春日山へ入ると、いろいろな声が。近くを飛んでくれていたのはヤマガラ。春日山の夏鳥の代表選手であるキビタキやオオルリの声も聞こえました。

夏の森は葉が茂りバードウォッチングには不向きな季節なのですが、この日は、数多くの野鳥たちがその姿をあらわしてくれて、それぞれの双眼鏡や、楺井さんやスタッフの持ってきたスコープで観察することができました。

春日山では、下層植生の衰退によりウグイスの減少が指摘されていましたが、近年は回復傾向に。他にも以前いた野鳥が戻ってきているという話がありました。

これは、手放しで喜べる状況ではなく、周辺の自然環境が劣化したことで、仕方なく春日山へ来ている可能性も考えられます。

観察会は朝7:30からのスタートと、早かったため、ゆっくり歩いて若草山山頂への到着は11:30。半日ではありましたが充実した時間が過ごせたようです。

この日確認できた野鳥(声のみ)は20種。普通に歩いていると聞き逃している野鳥の声も耳をすませば聞こえてきます。森を歩く時はぜひ耳も使って歩けると良いですね。