春日山原始林を未来へつなぐ会

事務局日誌

【レポート】第52回世界遺産春日山原始林観察会「森の歌会」

涼しい風が吹く集合場所で全員の自己紹介からスタート。少人数だったこともあり、会員外の方々もすぐに馴染んで和やかな雰囲気に。ちょっとコースを説明しながらゆっくり歩きました。

気になった言葉や感じたことをメモし、月日亭休憩所で短歌についての説明を聞き、植生保護柵で折り返して再び休憩所へ。
ここからいよいよ短歌づくりです。

2つのチームに分かれて各自が頭に浮かんだ5音と7音のことばを短冊に書き出し、意見を言い合いながら順序を入れ替え、それぞれ2首の歌を作り上げました。

思い思いに浮かんだひと言づつの言葉を並べただけなのに、いままさに森を歩いて感じて作ったライブ感がある、と皆さん驚きながらも自画自賛。
初めて作る合作短歌にすっかりハマってしまった様子でした。

またぜひ季節を変えて第2弾を!と思える、皆さんにもぜひ味わっていただきたい時間となりました。

【参加者の方々の感想です】

・森を歩けて楽しかった、短歌を作ることは思った以上に楽しかった

・暑くなる前に誰かと原始林を歩いてみたくて参加したが、とても楽しい時間になった

・森の説明を聞きながら歩くと景色が違って見えた。地球の縮図を感じた。森も地球も病んでるのは同じ、どうやって未来へ繋げればいいのか考え、明るい未来へ向けて森の生き物と共存できればと言う気持ちを歌に込めた。重い言葉だけじゃなくみんなで作ることで輝く未来を感じた。

・現地でみんなで作るのは楽しかった、思った以上に言葉が出て驚いた

・1人で作って発表するのは恥ずかしいが、みんなで作ると楽しくて統一感があって、あたかもひとりの人格がそこに立ち上がった気がした。もっと作りたくなった

・この森には何度も来ているが、普段と違う楽しみ方ができた。これから個人的にも短歌をやってみたい

・森には時々来ていたが、説明してもらったことを自分の中に落とし込み、言葉でフィードバックする体験は初めて。いろいろなことを深掘りでき、気づかなかった森や内面に気づけて、楽しかった。みんなでつくる相乗効果の素晴らしさを感じた。

*先生の感想
僕がお散歩が好きなのは、言葉を拾いたいと思っているから。散歩道が短歌になる瞬間がいい。今日は、いつも1人でやってることをみんなでやってみようとトライしてみたが、自分自身とても楽しく、いい経験ができた。言葉を並べてちゃんと意味が通る歌ができあがり、みなさんのセンスに驚いた。

    

【レポート】パナソニックエナジー株式会社の環境研修をサポートしました

春日山原始林をフィールドとした企業の環境研修対応

4月頭にパナソニックエナジー株式会社様からのご依頼を受け、春日山原始林をフィールドとした環境研修の対応をいたしました 。

講義 春日山原始林の価値と現状を学ぶ

「奈良 春日山原始林 自然・文化体験ツアー」と題して実施された本研修の冒頭では、当会事務局長の杉山より「春日山概論」と題した講義を行いました 。 春日山が持つ歴史的背景や自然環境としての価値を伝えるとともに、シカの食害や気候変動による影響といった現在の諸課題、そして奈良県による保全事業の現状についてお話しさせていただきました 。

フィールドワーク:五感で感じる森の魅力と課題

講義の後は、全体を6グループに分けてフィールドワークを実施しました 。当会のガイドグループメンバーが各班に同行し、春日大社の境内地から春日山遊歩道を経て、若草山の山頂までをご案内しました 。

  • 文化的背景の解説
    観光客で賑わう春日大社境内地では、神社とシカ、そして春日山の密接なつながりに触れ、春日山原始林が今日まで守られてきた文化的・歴史的背景を解説しました 。

  • 原始林の自然の魅力を体感
    水谷神社を経由して遊歩道へ入ると、イロハモミジやシデの新緑のほか、シキミの花やモミやシイ・カシ類の大木たちからの清々しい空気を受け取り、1000年という歳月が作り出した春日山原始林特有の空間を味わっていただきました。

  • 課題の共有
    道中では、事前講義でも触れたナギやナンキンハゼといった外来種の進出、シカの食害による下層植生の衰退など、実際の現場を観察しました 。原始林の持つ「魅力」と、直面している「課題」の両面を深く認識していただく機会となりました 。 

ワークショップ:企業として何ができるか

下山後は、フィールドワークでの気づきを踏まえたワークショップが開催されました 。各グループでは、自社のミッションやビジョンに照らし合わせ、環境保全に対してどのような貢献ができるか、活発な意見交換と発表が行われました 。

昨今「ネイチャーポジティブ(自然再興)」という言葉が注目される中、この分野における企業の役割はますます大きくなっています 。参加者の皆さまが自然環境保全を自社の重要な課題として捉え、真摯に議論されている姿が非常に印象的でした 。

未来へつなぐために

春日山原始林を次世代へつなぐためには、行政の力だけでなく、多様なセクターとの連携が不可欠です 。今回の研修を通じて、企業とのつながりが持つ大きな可能性を改めて実感することができました 。

(すぎやま)

【参加者募集】5/23(土)
第52回世界遺産春日山原始林観察会 「森の歌会」

初夏の気持ちいい原始林をそぞろ歩き、五感を開いて植物の育つ様や生き物の気配を感じながら和歌を詠む会を開催します。
先生は自称「さんぽ旅に歌を詠む人」である若き歌人、酒井遥希さん。初めてでも楽しみながら歌を詠む方法があるそうですよ。
森で出会った風景や心象を三十一文字に込める、感性と心でたどる観察会です。

日時:2026年5月23日(土)10:00〜13:00ごろまで
(お昼過ぎまでとなりますので、お腹が空きそうな方は行動食を持参ください)
講師:酒井遥希 さん
   https://www.instagram.com/yorozuya_harupon_3/
集合場所 :春日大社国宝殿カフェ鹿音前
      https://share.google/k1k5QptG6LdzitfQw
持ち物:筆記具、歌を書き留める紙またはノート、飲み物、雨具、敷物
服装: 長袖・長ズボン、歩きやすい靴、長めの靴下推奨(ヤマビル発生の可能性があります)
定員:15名
対象:中学生以上
参加費:500円(会員無料)
※当日朝7時の奈良市の天気予報で降水確率が60%以上の場合は中止

お申し込み:https://forms.gle/7PfDvJHankgpptK79