春日山原始林を未来へつなぐ会

事務局日誌

【レポート】8/25いってみぃ~ひんサマーカーニバル@奈良ロイヤルホテル

8月25日(日)に開催された「第11回いってみ〜ひんさまーカーニバルin奈良ロイヤルホテル」に出店しました。例年参加していますが、今年はいつもと少し違うプログラムを行いましたのでレポートをお送りします!

「福祉の街」づくりを推進することを目的として開催されている夏祭り「第11回いってみぃ~ひんサマーカーニバル in 奈良ロイヤルホテル」に出店しました。
2階のメイン会場では、輪投げやヨーヨーなどの縁日、かき氷やわたあめなどの屋台、福祉施設の手作り作品など、様々なお店が立ち並んでいます。ステージではマジックや歌、各活動の発表もあり、たくさんの来場者の方がお祭り気分を味わって楽しそうに過ごしていらっしゃいました。

つなぐ会は1階のスペースで、春日山原始林などの木を使ったクラフト体験と木の小物・アクセサリーなどを展示しました。
クラフト体験では「ゆらゆらつなぐ君人形」がお子様に大人気。春日山原始林に立っていた樹齢600年以上の大杉の貴重な端材を始め、色んな廃材等から好きな木を選び、磨いてから目と手足をつけます。それぞれに個性あふれるつなぐ君人形が完成。その他に、ビュンビュンゴマや鹿笛作り、サンキャッチャー作りなど、様々なクラフト体験を楽しむ姿に笑顔が溢れます。
つなぐ会会員が制作した小物やアクセサリーにもたくさんの寄付をいただき、返礼品としてお渡しいたしました。

またステージ発表では、つなぐ会も春日山原始林についてお話をする機会をいただきました。ユネスコの世界文化遺産「古都奈良の文化財」のひとつであり、特別天然記念物でもある春日山原始林ですが、まだまだ知らない方も多くいらっしゃいます。この機会に原始林のことを知って興味を持っていただけると幸いです。そして、できれば実際に足を運んで原始林を歩いてみていただきたいです。課題は色々ありますが、まずは森を実際に体感し、好きになってもらうこと、愛着を感じてこの森を守りたいと感じていただくことが大切だと思っています。

今回のサマーカーニバルのテーマ「〜あなたも 私も
奈良の守りひと〜」を、お祭りを通して楽しみながら、それぞれに感じ考える良い機会になりました。つなぐ会ブースにお立ち寄りくださいました皆様、イベントの主催・実行委員の皆様、ありがとうございました。

文責 事務局 やました


【レポート】第44回世界遺産春日山原始林観察会 春日山の昆虫と夜の森

2024年08月12日

44回春日山原始林観察会
春日山の昆虫と夜の森 レポート

奈良教育大学 小長谷先生を講師に迎え「昆虫と夜の森」観察会を行いました。
原始林では観察のみで、昆虫だけではなく木の葉等も持って帰らない事、生物の声を聴くため出来るだけ静かにする事などの注意を受け、ヒグラシの鳴くなか総勢30数名で日没近い原始林の中に入りました。


早速入り口付近で体長5センチ近い「オオゴキブリ」に遭遇しました 朽木を食べるため清潔との事 手に取って観察すると、黒く光沢のある体、カブトムシのようなトゲのある脚、子供達から「カッコイイ」の声が上がりました。


目的地に移動し、白い布に紫外線ライトを当ててトラップを設置します。参加者たちにはUVカットのサングラスをすること、光源を見ないことなど注意がありました。

日没までの間、遊歩道を散策し、暗くなっていく森を感じながら歩きます。途中、道端にシートを敷いて、しばし暗くなるまでの時間を味わってみました。暗くなってきてからも、人工的な灯りのない春日山でライトをつけずにトラップ設置場所まで戻ります。途中、カラスの寝床では、バサバサと羽ばたきが聞こえます。また、入ってきた時は蝉の声だったのが、いつの間にかキリギリスの仲間の声に変わってきていました。

戻ってみると昆虫が集まっていました。
ヒメコガネ、カドマルエンマコガネ、スジクワガタ 、ゲンゴロウ カゲロウ、ヒグラシ、女王アリのほか、すぐには判別できない甲虫も2種いました。
調査の入っていない原始林のため、新種の蛾が発見される事もあるそうで、貴重な森である事を実感しました。


しばらくすると大型の蛾がやって来ました。 
フクラスズメは、止まっていると茶色の前翅しか見えませんが、羽ばたくと後翅の青が見えるのでその美しさに歓声が上がります。
ヤママユは、先生に蛾の持ち方を教わり、体温が40度にもなるモフモフのお腹を触らせてもらいました。 
翅の目玉模様の部分が鱗粉がなく透けていること、触角や腹部の形で雌雄を判別することなどを学び、ジュニアリーダー達も熱心にメモを取っていました。
暗くなるにつれあちこちで「バッタがいた」「カエルがいる」「この蛾なんて種類?」など子供も大人も夜の森を堪能している様でした。

 


第44回 世界遺産春日山原始林観察会
春日山の昆虫と夜の森

第44回 世界遺産春日山原始林観察会 
春日山の昆虫と夜の森


講 師 小長谷 達郎 氏(奈良教育大学准教授)

夜の森ってどんな雰囲気だろう。夕暮れ時から春日山原始林に入り夜の時間を過ごします。
昆虫等を集める「ライトトラップ」を行います。昆虫の専門家の先生と一緒に観察をしましょう。
※観察のみです。春日山原始林での昆虫の採集は禁止されています。

開催日 8月2日(金)18:00〜20:30(予定)
時 間  18:00〜20:30頃
集合解散 水谷茶屋横
     https://goo.gl/maps/BC7rVzp1LGTSt4EUA
参加対象 小学生以上(小学生以下は保護者同伴)
定 員  30人(定員になり次第締め切り) 
参加費  お一人 500円(当会会員は無料)
持ち物  懐中電灯、筆記用具、飲み物、軽食、
     UVカットのメガネ・サングラス(あれば)
申込み 定員に達したため、受付を終了しました。