2022年06月15日
春日山原始林を未来へつなぐ会では、保全活動の一環として原始林内の温湿度調査を実施しています。
今年度の総会では、50年前の調査記録と現在の気温の変化について報告がありましたので、公開いたします。
現在も継続してデータのを記録していますが、調査の目的、データの活用方法については今後も検討を進めていく予定です。関心のある方は、事務局までお問い合わせください。
2022年06月15日
2022年6月8日(水)春日山原始林を未来へつなぐ会の総会が開催されました。
昨年、一昨年と新型コロナウイルスの影響で書面決済としていましたので、今年は3年ぶりの対面での開催となりました。
例年総会で行うように、今年も記念講演という形で、研究者の方にお願いして講演会を行なっています。
今年は、奈良教育大学の松井淳先生に講演をいただきました。演題は「春日山原始林の保全活動に求められる」とこちらのリクエストにお答えいただく形で、今後のつなぐ会の活動について、いくつか提案をいただきました。
その後の総会では、2021年度の活動報告、2022年度の計画が全て承認されました。
最後に、今季で新たに役員の交代と新任がありましたので、ご挨拶をして総会を終えました。
その後、これまで数年間に渡り実施してきた原始林内の温湿度調査について報告がありました。
春日山原始林を未来へつなぐ会の活動も9期目となり、来年は10年を迎えることになります。これまで、継続的に活動してきたことを振り返り、更なる飛躍を目指して取り組みを進めていきたいと思います。
春日山原始林保全計画検討委員会委員長に就任された松井先生からの講演
総会は粛々ととりおこなわれました。
2022年度の役員自己紹介です。
温湿度調査の報告、観測から考えられることを報告いただきました。
春日山原始林を未来へつなぐ会では、継続的に原始林での保全活動を行なっています。
今年も、ナラ枯れ対策のトラップ設置を行いました。
春日山原始林は、シイ・カシを中心とした常緑広葉樹林ですが、これ等の木々に「カシノナガキクイムシ」という甲虫が入り、甲虫が持っている菌により木が枯れてしまう「ナラ枯れ」が発生しています。
こちらでも紹介しています。https://kasugatsunagu.com/now
2016年から2018年までは、多くの木が枯死し、原始林内に広範囲に被害がありましたが、現在では減少傾向にあります。
奈良県では、予防対策として薬剤の樹冠注入を行うなどの対策をしており、つなぐ会では、トラップの設置による捕獲を行なっています。
捕獲自体は、周辺の個体数の把握ができないので効果を疑問視する傾向もありますが、減少傾向にある現在では、保全とモニタリングの意味も込めて活動を継続しています。
今は気候も良いので気持ちよく作業ができています。
そのほか、原始林内に設置した保護柵の点検なども行っています。またこちらで報告しようと思います(杉山)