春日山原始林を未来へつなぐ会

事務局日誌

第11回世界遺産春日山原始林観察会「ナラ枯れに直面する原始林」

一時暖かくなったかと思ったら、また寒い日が続いていますね。
1月末に観察会を行いましたが、2月も実施します!

今回は、昨年奈良県内で大量発生した「ナラ枯れ」をテーマに開催します。
春日山原始林では、以前よりナラ枯れ被害が問題となり、一昨年よりつなぐ会としてもトラップの設置などを行い、ナラ枯れ対策をしていますが、原始林以外でも奈良県の北部から中部にかけてナラ枯れ被害が甚大となってきています。

今回は、午前中に春日山を歩き、午後からは短い講義という形の観察会です。講師には、奈良県森林技術センターでナラ枯れについて研究されている田中正臣氏をお迎えし、春日山のみならず、奈良県全体で発生しているナラ枯れの最新情報とその対策について伺います。

少しマニアック?な内容ですがご興味のある方ぜひご参加ください!

第11回 世界遺産春日山原始林観察会
ナラ枯れに直面する原始林

私たちを見守る青垣の山々の木が枯れていることに気付きましたか?
これは、「ナラ枯れ」という現象でナラやシイ・カシ類の木が、カシノナガキクイムシにより被害を受けたものです。
ナラ枯れにより近畿の山々は深刻な被害を受け、希少な森である春日山原始林もその例外ではありません。
 今回の観察会で、森で起きている異変と保全の様子、講演会で最新のナラ枯れ情報を得て、私たちは、この状況にどう向き合えば良いのか・・
一緒に考えてみませんか。

【開催日】 2017年2月26日(日) 小雨決行
【講 師】 田中 正臣 奈良県森林技術センター 森林資源課 総括研究員
【案内人】 杉山 拓次  春日山原始林を未来へつなぐ会事務局長
【集  合】 10:00 春日大社本殿バス停前 (春日大社宝物殿 横)
【日  程】 春日山原始林 北部遊歩道~『甍』にて 昼食後講演 14:30頃解散予定
【持ち物】 昼食、飲み物、雨具、筆記用具、ハイキングの出来る服装で、
【参加費】 500円(保険料・資料代込)
【定  員】 先着30名

【問い合わせ・申し込み先】
FAXかメールで ①お名前 ②住所 ③電話番号・FAX・Eメールの
いずれかを記載の上、お申し込み下さい
FAX 0742-49-6730
E-mail :kasugatsunagu@gmail.com

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掲載情報「小原流 挿花」

2017年01月05日

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。

今年も、春日山原始林の未来へ向けて、保全活動や普及啓発活動に力を入れていきたいと思います。

年の初めに嬉しいお知らせです。昨年11月に取材協力をさせていただきました「いけばな 小原流」の発行する雑誌「小原流 挿花」1月号の特集 聖なる山の春日大社へ の中で、春日山原始林について紹介されています。

取材当日は、雨となり大変な取材となりましたが、春日山原始林の自然の魅力と文化的なつながりについて、また、春日山の現状なども合わせて記事にしていただけました。

いけばなには、これまで縁もなかったのですが、自然のあり方を切り取ると手法は、一つの自然の捉え方としてとても素敵なことだなと思いました。取材中、春日山の木々や編集者の方が「ついどういけるか考えてしまう」というコメントがとても印象的でした。

新たな視点で春日山をみる良い機会となりました。
雑誌は、小原流のウェブサイトから購入が可能です。ぜひごらんください。

いけばな小原流 ウェブサイト http://www.ohararyu.or.jp/

ナラ枯れ対策について

2016年06月01日

春日山原始林を未来へつなぐ会では、保全ワーキングループの活動として、春日山原始林の一部の地域において、ナラ枯れの原因となる「カシノナガキクイムシ」の捕獲するトラップを設置しています。
5月半ばに設置が終了し、本日、トラップの管理作業を行いました。

カシノナガキクイムシは、6~7月は発生のピークと言うこともあり、どのくらい捕獲できたかを保全グループの皆さんと楽しみに(?)行きました。

すると (※このあと大量の昆虫の写真がでてきます。苦手な方はご遠慮ください)

いるわいるわ。大量のムシが捕獲できました。
トラップにはアルコールを誘因剤として取り付け、ここで虫が入った後、溺死するという仕組みです。
これを取り出して、まな板に並べ、捕獲数を数えます。
ただ、カシナガ以外の甲虫やムカデ、今回はカナヘビ(!)も入ってしまい、残念なことも起こってしまいます。

本日、捕獲できたのは合計約38000頭!原始林内の24本の樹へ設置しましたが、多いところは1カ所で3000頭以上捕獲されていました。この数字、実は昨年秋に実施した際の総数をすでに超えてしまいました。

トラップの管理作業後、誘因剤の取り替えを行うと、数分後には数匹が捕獲されていました。
恐るべしカシナガ。
今後、原始林内での作業では、ヒルの発生などもあり困難を極めることになりそうです。
次回の作業は2週間後。どのくらいとれているのでしょうか。
カシナガの猛威を肌で感じる事となりました。

■奈良公園観光地域活性化基金のご案内
当会の活動の支援として、奈良県の「奈良公園観光地域活性化基金」へのご寄付をお願いいたします。本基金への寄付は、ふるさと納税と同じ仕組みなので、寄付した金額の内一部が還付されます。
詳しくは以下をごらんください。
http://www.pref.nara.jp/37152.htm

(事務局 すぎやま)