寒さの続く1月28日。2週連続の観察会として[鹿垣を巡る]を開催しました。[鹿垣(ししがき)]とは、野生動物による農作物被害を防ぐ目的で農地の周囲を木柵、石垣、土塀(土塁)などによって囲んだ設備のこと。この鹿垣が、江戸時代に奈良公園周辺から春日山をぐるりと取り囲むように設置されていたそうです。
今回の観察会では、バスをチャーターして、その鹿垣の遺構を見学し、先人の知恵に触れると共に、春日奥山ドライブウェイでつなぐ会の保全の活動(主にナラ枯れ対策)について知っていただく機会としました。
解説を聴きながら鹿垣を辿ると当時の人々の生活の息遣いが聞こえてくるようでした。
神鹿として、方や獣害としての『奈良のシカ』に対処した農民の生活史が深く刻まれた原始林周辺の鹿垣の存在は 歴史的・文化的に貴重であるにもかかわらず人知れず風化が進んでいることは痛ましいものです。学びの場として価値ある鹿垣の保存と活用は今後の課題と感じました。
【参加者の声】
・奈良と鹿は切っても切り離せないものであることが改めて分かった鹿を大事に守る中で、為されてきた人々の営みの工夫が、歩いてみてよく分かった。本日、知ったり学んだことを周りにも伝えていきたい。
フェイスブックの投稿はしているものの、こちらのブログの更新が滞っております。。。
あっという間に年末ですね。東京での講演も無事終了し、12月には留学生向けの観察会を実施したり、ガイド研修をしたりと
色々報告するべきことがたくさんあるのですが、、、、。更新が追いつかず。。
それよりも次のこと。ということで、1月に観察会を開催します。諸事情あって、2週連続です。
世界遺産春日山原始林観察会
第15回 バードウォッチング in 春日の森
2018年1月21日(日)
春日の森に渡ってきた冬の野鳥を観察します。
また近年、森の中で起こった出来事に触れながら、
そこに暮らす鳥たちの変化も観てみましょう。
森案内人 : 川瀬 浩 、 揉井 千代子 、 中西 康
(春日山原始林を未来へつなぐ会会員)
集 合:10:00春日大社本殿バス停前 ・・ 春日大社駐車場横
日 程:春日山原始林北部遊歩道~奈良公園周辺14:00頃解散予定
持ち物:昼食、飲み物、雨具、筆記用具、シート、ハイキングの出来る服装で、双眼鏡があれば便利
参加費:500円(保険料・資料代込) 定 員:30名(先着順)
第16回 鹿垣を巡る定員に達したためお申し込みを締めきりました。
2018年1 月28日(日) 雨天順延2月4日(日)
江戸時代の奈良町絵図に記された鹿垣を巡り、人とシカとの共生のありようを考えてみませんか。
(鹿垣ししがき: 野生動物による農作物被害を防ぐ目的で農地の周囲を木柵、石垣、土塀(土塁)などによって囲んだ設備のこと)
講 師:渡邉 伸一 奈良教育大学教授(社会学)
集 合 / 10:00奈良県中小企業会館前集合 ・・ 近鉄奈良駅1番出口東へ徒歩1分
日 程 / 集合地〜川上町~(奈良町絵図の鹿垣)~三笠温泉郷~若草山周辺・昼食~春日奥山ドライブウェイ~誓多林に残る鹿垣~近鉄奈良駅15:00頃解散予定
持ち物 / 底の滑りにくい靴か軽登山靴、ハイキングの出来る服装で、昼食、飲み物、
筆記用具、雨具、 (山道を歩きます。ストックお持ちの方はあると便利です)
参加費 / 1000円 (バス代・保険料込)
定員 24名(先着順) ※バス利用の為、雨天順延日2/4も参加出来る方のみお申込ください。
お申込は以下のフォームからできます
https://goo.gl/forms/qjMGUFaLLwNH3A413