2023年04月26日
アースデイ奈良2023出展
2023年4月22日(土)奈良公園登大路園地で開催された「アースデイ奈良2023」コロナも明けということもあり、コロナ前と同様の来場者が訪れ賑やかなイベントとなりました。海外からの観光客の方も多く、つなぐ会のブースでも英語堪能なメンバーのおかげもあり、たくさんの寄付をいただくことができました。
春日山自然学校プロジェクト2023
春日山自然学校プロジェクトは奈良公園・春日山の自然を体験し、知ってもらうために実施しているプログラムです。今年も近畿ろうきん「笑顔プラス」からの寄付を活用して、奈良ストップ温暖化の会、アースデイ奈良実行委員会との共催で開催しました。
冒頭に、近畿ろうきんの方からご挨拶いただき、記念撮影。
「歩いて学ぶ春日山」「奈良公園でネイチャーゲーム」の二つのプログラムに分かれて実施しました。
歩いて学ぶ春日山
春日山原始林を未来へつなぐ会のガイドグループのメンバーがご案内するプログラムです。一昨年から開始した「奈良SDGs学び旅」のコースを少人数のグループに分かれてご案内しました。
参加いただいたのは15名。年代も小学生からシニア世代まで幅広い年代の方にご参加いただきました。
当日ボランティアスタッフのレポートをご紹介します。
私のグループの参加者の方は3名でしたが、
全員和気あいあいと和やかな雰囲気で、
当日ガイドのメンバーに聞くと春日山遊歩道では、歩いているとフジの香りがするほどで見頃を迎えていたそうです。ほんの少しの距離でしたが、楽しんでいただけたようです。
奈良公園でネイチャーゲーム
もう一つの親子向けのプログラムは、身近な自然を楽しむ「ネイチャーゲーム」体験。奈良県シェアリングネイチャー協会の皆さんにご協力いただき、午前・午後の2回のプログラムを実施しました。
午前中は、当日申し込みを含めて3家族7名、午後は5家族14名にご参加いただきました。
アースデイ会場の登大路園地から少し歩いた場所でプログラムを実施しました。どんなお話や体験があったのか、こちらも当日スタッフのレポートを紹介します。
フン虫
奈良公園には沢山の鹿のフンが落ちていますが、フン虫は奈良公園の鹿のフンを食べてくれるため、フンの掃除費用の節約になっているそうです。中には瑠璃色の羽を持つオオセンチコガネというふん虫も存在するという話もあり、「宝物探し」の活動では瑠璃色の羽も発見されました。
鹿の足跡
地面にある鹿の足跡。どちらが前に当たるのだろうか。重心がかかっている側だろうか。という問いに対してみんなで考えました。
葉っぱ探し
ふしぎな葉っぱ、つるつるした葉っぱなど。様々な一人一人異なる葉っぱが集まりました。 見つけた葉っぱの表面にはつぶつぶした凹凸があるものが。これは虫が葉っぱの中にいるかもしれない証拠だそうです。子ども達は興味を持って葉っぱを探していました。
宝物探し
バンダナでカバンを作り、紙に指定されている自然のものを探す活動です。音の出るものであれば、子供たちは木を擦り合わせたり、振って音の出る枝を探すなどしていました。「ぬけがら」を探すのは苦戦していて、セミの抜け殻を見つけた子どもが2人だけでした。
紙の抜き型を使ってTシャツをデザイン
デザイナーの気持ちになって風景を使ったTシャツをデザインする体験。 空のデザイン、先程の宝探しで見つけたフンコロガシの瑠璃色の羽デザイン、鹿の柄デザイン、誰かの顔デザイン、面白い顔の柄の葉っぱデザインなど、子どもたちの多様な発想で様々なデザインが完成しました!
子ども達ならではの自由な発想で音を出したり、葉っぱを探すなど、ゲームを最初は楽しんでいなかった子どもも最終的に楽しそうにしていました。初めて会う子供同士で、ゲームを利用して自然に話ができていた。最後は子どもたちを通して、保護者同士も話が出来るまでに打ち解けてとても良い雰囲気で終了しました。
【参加者からのアンケート(抜粋)】
歩いて学ぶ春日山
・新緑の中気持ちよく、そして、木々の話、森の話も聞けて心も体も元気になりました。
・普段なら見逃すような所を詳しく知る事ができてよかったです。
・子ども(学生時代)に学校からよく歩きにきたところだがいろんな解説が聞けて知らないことばかりでとても新鮮だった。
奈良公園でネイチャーゲーム
・他の場所でも応用できそうな遊びでよかったです。
・ゲームやTVでなく楽しく遊べた。
・落ち葉にもいろいろあるのを気にしたことがなく、知れたから。
みなさん、奈良公園や春日山の自然を楽しんでいただけたようです。
今年度もさまざまな観察会やイベントなど実施てまいりますので、是非ご参加いただければと思います。(杉山)
2023年03月30日
あっという間に3月も終わり。
膨らみかけた蕾も開き、桜は満開に。
年度末に追われていたら春を見逃してしまいますね。
公園から見る春日山も南側にはちらほらと桜の花が見えています。
赤く見えるのは、アカシデの新芽でしょうか?
とにかく、そわそわする春ですが、恒例のアースデイ奈良での
「春日山自然学校プロジェクト」を今年も開催することになりました。
マスク生活も一段落。森の空気をたくさん吸って、気持ち良い春の1日を過ごしましょう。
今回も、アースデイ奈良実行委員会、奈良ストップ温暖化の会との三者共催、近畿ろうきんの社会貢献預金「笑顔プラス」からの寄付金で実施させていただきますので、参加費は無料となります。
小学校低学年のお子さんがいる方々にも奈良公園の自然を楽しめる、親子向けのネイチャーゲーム体験も奈良県シェアリングネイチャー協会さん協力のもと開催します。
自然を楽しもう! 春日山自然学校プロジェクト2023
人と自然の関わりの中で残されてきた春日山原始林や奈良公園の自然 を、楽しみながら学ぶ場として活かすのが「春日山自然学校」。春日山の自 然と歴史を学ぶ大人向け、奈良公園の自然で遊ぶ親子向けの2つのコース で開校します。
参加費無料(要事前申込・先着順)
時間 11:00~15:00 頃(受付10:00~)
集合 奈良公園登大路園地(春日山原始林を未来へつなぐ会ブース)
1 歩いて学ぶ春日山コース
春の春日山原始林を歩き、その自然と歴史、そして課題について学ぼう!
●定員:30名程度
●対象:小学5年生以上(※小学生以下は保護者同伴)
●時間:11:00〜13:30頃
●ルート:アースデイ会場〜春日山遊歩道北部
●ガイド:春日山原始林を未来へつなぐ会
2 奈良公園でネイチャーゲーム
奈良公園の自然を楽しみながら、自然と人のつながりについて学ぼう!
●定員:各回親子10組(20名程度)
●対象:小学生以上の子どもとその保護者(※未就学児は見学のみ) ●午前·午後2 回開催(いすれかお申し込み)
(1)11:00~12:30
(2)13:30~15:00
●講師:奈良県シェアリングネイチャー協会
お申し込みは以下のフォームからお願いします。
https://forms.gle/aLxNxypHTBgau1Cy6
今年のアースデイでもお馴染みのクラフト体験等行いますので、ブースにもぜひお立ち寄りください!
曇り空の中、当日入会いただいた方も含め、総勢21名の会員が参加。
今日の講師である松井先生が作成された「原始林でよく見る樹木」の一覧表を手に北部遊歩道をゆっくり歩きながら、さまざまな樹木や森の様子を観察しました。
弱った枝は実をたくさんつけた後で落とす、
葉が重なり日光が当たらない場所は自然と葉を落とすので
モザイクのような樹冠「クラウン・シャイネス」ができるなど、
実際にナギやクスノキ、ツブラジイなどを見ながら先生が解説される
植物の生態は理にかなうことばかり。
参加者からも次々に質問が上がります。
そしていよいよ今回のメインイベント、植生保護柵の観察タイム。
ニホンジカから植物を守るために林内に作られた柵の中を、
奈良県に特別に許可を得て見学しました。
シイ類やモミ、シロバイ、ムラサキシキブなど、柵の外にあれば
ニホンジカに簡単に食べられてしまうさまざまな幼木が育ち、
中には10年くらいにまで成長したものも。
小さな芽吹きもいっぱいで、先生がおっしゃる
「森が循環するには、常緑樹と落葉樹、両方が育つことが大切」というその通りの環境が生まれつつあります。
普段、当会が保全活動の一環として点検を行っている保護柵の中で、
小さな森が育っていることに感動するとともに、
この特別天然記念物の森を、今後、県はどのように守っていくのか。
今後の保全計画のビジョンが気になります。
「森は、その土地に住む人によって使い方が決められてきた」と先生。
生活に必要な薪炭の供給地として利用し維持したり、
鎮守の森として保護したり。
では、春日山原始林は?
この地に住む人、集う人に何ができるのかをみんなで考え、
関わっていくことの重要性を感じた一日でした。